分子病理学的検査/体細胞遺伝子検査
分子病理学的検査とは?
通常の病理学的検査に分子細胞学的・分子生物学的手法を融合させた諸技術を用いて病理学的判定を行います。
分子細胞学・分子生物学とはDNAや蛋白質などの分子レベルで解明をすることです。
当センターはHER2蛋白を標的にした分子標的薬剤の適用の有無を調べるために、胃癌・大腸癌・乳癌のHER2遺伝子増幅検査(Dual in situ hybridization法;DISH法)を実施しております。
超高感度Dual ISH法によるHER2遺伝子増幅検査
使用機材は、BenchMark ULTRAのベンタナインフォームDual ISH HER2キットを用いて標本作製を行っております。
HER2遺伝子と17番セントロメア(CEN17)を黒と赤で可視化し、光学顕微鏡にて染色の比率を観察します。
2023年にHER2弱陽性に対して新たに治療薬が保険適用されたことにより注目されている検査となります。
体細胞遺伝子検査とは?
癌細胞特有の遺伝子異常を検出し、治療薬の適用および効果判定を決める検査です。
がんに対して、近年は分子標的治療薬を用いる治療が主流となり、遺伝子検査にて治療効果を期待できるか予測を行います。
当センターでは大腸癌RAS・BRAF遺伝子変異解析(以下RAS・BRAF)、大腸癌マイクロサテライト不安定性検査(以下MSI)を実施可能となりました。
使用機材はIdyllaTMのRAS・BRAF遺伝子変異検出キット、MSI検出キットを用いて解析を行います。
大腸癌の最適治療を支える、RAS/BRAF・MSI遺伝子検査の臨床的意義
RAS・BARFの遺伝子変異は大腸癌の50%に認められ、変異を認める症例に対して抗EGFR抗体薬の奏効が期待できないことで知られています。
MSI-Highは大腸癌の15%に認められ免疫チェックポイント阻害薬等の適用を判定する為の補助的検査となっています。